👦「宿題を忘れた!先生に怒られる!」
👧「宿題をしないとゲームができない!」
そんな経験はありませんか。
本当に宿題が必要なのでしょうか。
【宿題の意義】
○メリットと目的
学校教育における宿題の目的として、以下の事項が挙げられるでしょう。
・学習習慣の形成:家庭での学習習慣を確保し、継続的に学ぶ習慣を身につけさせます。
要は、無理矢理にでも家庭で学習する習慣をつけましょう、ということですね。
・授業内容の理解深化:授業で学んだ内容を復讐し、記憶を定着させます。
学校→家(予習・復習)→学校→家(予習・復習)→‥
の学習で効果的に学習します。
・課題解決力や思考力の向上:宿題を通じて自分で問題を解決する力を養います。
学校では先生や友だちから教えてもらって「できた気がする」の子が多いです。おうちに帰ってから自分の力でやってみることで、「やっぱりできた!」「あれ?わからない」と感じることもできます。
・自立性の向上:学校外での学習習慣を形成し、子どもたちが自ら学ぶ力を育むことができます。
また、宿題を自主的に行うことで、責任感や自己管理能力が向上し、自律的な学習者としての成長を促します。
・学業成績の向上:宿題で授業内容を復習して知識の定着をします。
・自己学習力の養成:自律的に学ぶ姿勢や時間管理能力を育みます。
・社会的な相互作用の促進:保護者とのコミュニケーションを増やし、家庭内での学習サポートを受ける機会になります。
・時間管理能力の育成:子どもたちは自分の時間をどのように使うかを学び、優先順位を養います。また、宿題の完了が求められることで、計画性や締切に対する意識が高まります。
○デメリット
・学習効果の低さ:特に小学校では、宿題に費やす時間と学力向上の相関が低い、または負の相関が見られることがあります。つまり、宿題を頑張ったからといって、必ずしも学力が上がるというわけではないのです。
・クリエイティブ思考や社会的スキルの妨げ:宿題に時間と労力を費やすと、自由な思考や社会参加の機会が減少し、これらのスキルの発展を阻害する可能性があります。
・不正行為の助長:他人の答案を写す、答えを写すなど、不正行為を助長することがあります。
・学力格差の拡大:家庭環境や塾への通学の有無などにより、成績上位層と下位層の格差を広げる可能性があります。
【宿題をなくした学校】
日本では、いくつかの学校が宿題を廃止する取り組みを始めています。
・岐阜市立岐阜小学校:2022年度から一律の宿題を廃止。
子どもたちが自ら学ぶ力を育てることを目指しています。
子どもたちの自主的な学びを促進しています。
・新庄市立日新小学校:家庭学習用のプリントを提供し、自主的な学びを支援しています。
宿題を廃止した学校では、学力向上に言っての効果が見られる場合があります。
例えば、宿題を廃止したことで生徒の主体性が高まり、難関高校への合格者が増えた事例があります。
具体的な学力向上のデータとして、宿題を廃止した学校では、進学塾に通う生徒の学習時間が確保され、難関高校の合格者が増えたという報告があります。
また、小テストを増やすことで苦手分野の反復学習を促進し、学力向上につながったケースもあります。
一方で、家庭での学習習慣が身につかないという懸念も指摘されています。
【外国では】
🇫🇷宿題がない国としては、フランスが挙げられます。
フランスでは、1956年から小学校での筆記の宿題が禁止されています。
フランスの教育システムは、創造性と自由を重視し、宿題を禁止することで家庭環境による不平等を減らすことを目指しています。
また、学校内での学習に集中し、文化的活動や能力育成に重きをおく点で他国と異なります。
《フランスで宿題が禁止された理由》
①子どもの過労を避けるため
②家庭での学習環境が不平等であること
(裕福な家庭とそうでない家庭では、学習環境に大きな差があります。平等を重視するフランスでは問題視されました)
③教師が宿題の添削よりも優先すべきことがあるため
【まとめ】
学校教育における“宿題”は、メリットもデメリットもあります。
デメリットのみを見て何の政策もせずに廃止すれば、教育が家庭に任され、学力差が開く一方です。
裕福な家の子は勉強してよい会社に入り、そうでない子は学がないため苦しい生活をしいられることになるかもしれません。
どちらにせよ、学校も家庭もいちばんに考えるべきなのは
「子どもたちにどうなってほしいか」
「そのために何ができるきあ」
なのではないでしょうか。
社会として考えていかなければならない問題なのかもしれませんね。